超大作を撮る男
ハリウッドで超大作を撮れる映画監督といえば、皆さんは誰を思い浮かべますか?一般的にはスティーヴン・スピルバーグがものすごくシンプルな答えだと思います。アート的でしたら、マーティン・スコセッシあたりでしょうか。でも僕の頭に浮かぶ映画監督はただ一人、その名は“マイケル・ベイ”。
彼は90年代前半までMTVで活躍していた男で、初監督したのは1995年とかなり遅咲きなんです。最初に劇場で見た『バッドボーイズ』も地方で見たので、僕の大好きなサム・ライミ監督の『クイック&デッド』(まだ美しきシャロン・ストーン扮する女ガンマンの物語。共演にブレイク前のデカプやラッセル・クロウがいる珍品)と併映だったため、印象薄く、ただ派手なバディムービーとしか記憶にありませんでした。
ただし監督2作目にてやられました!まず舞台がアルカトラズ刑務所。そこを占拠するテロリスト軍団。そんな彼らが国家を脅すために用意したのは誰も見たことのないような緑のタマタマ化学兵器。それを阻止できるのはアルカトラズ刑務所脱走経験ありの元囚人と緑のタマタマ化学兵器を扱えるちょっと頭がズルっといってる科学者。こんな設定で出来上がった映画が『ザ・ロック』(プロレスラーではありません)。1996年秋公開時には異例の大ヒット。主役のショーン・コネリーとニコラス・ハゲイジ(笑)も素晴らしいが、なんといってもテロリスト集団のボス演じるエド・ハリスがまた素晴らしいです。映画も超ド派手なエンタテイメント作品に仕上がっていて、本作でマイケル・ベイさんはヒットメイカーの仲間入り。
その後撮った2本の超超超予算がかかってもちろん作品自身も大ヒットした(日本では隕石の方が大ヒット)、これまた頭がズルっとしているダイ・ハードな男が巨大隕石から地球を救う『妖星ゴラス』な映画『アルマゲドン』と本当に真珠湾攻撃のお話を作りたかったのか今でも行方不明な映画『パール・ハーバー』についてはこれぐらいふれておけば十分かと思います。よせばいいのに息抜きな1本『バッドボーイズ2バッド』は予想通り腑抜けで終わり、もうベイさん駄目かとおもいきやまたやってくれました。タイトルは『アイランド』。お話は人類クローン化保存計画の話なのにベイさんが作ればそんなのどうでもよくてラストは無意味なヘリコプターの大チェイス(たぶんベイさん自身これが一番やりたかったんだと思う)。そして無意味な大迫力でもう頭はクラクラ、もうベイさんの演出に夢中になってしまいました。
残念ながら本国アメリカでは見事にコケてしまい、これで本当に消えると思った矢先この夏もうひとりの大ヒットメーカー、スピちゃんことスピルバーグと手を組み、『トランスフォーマー』なる超超超超超大作を作ってしまいました。ちょっと待って下さい。これってロボット主役の変身ロボットアクション映画のハズですよね、ベイさん。僕は見に行ってビックリしました。一番大事なロボット変身シーンが速過ぎてなにがなんだかわかりません(笑)。さすがベイさん、そんなのどうでもいいみたいで戦闘シーンの迫力は良い意味で馬鹿なぐらいに素晴らしいです。そんないつも何も考えていない(空気がよめない)ベイさんにアメカル万歳!

映画「ザ・ロック」宣伝用チラシ





