休憩
今回の内容はすべてフィクションであり実在のお店とは何ら関係ありません。
名古屋に来て九年め、初めてそれを食べた。
名古屋名物●メ●珈琲の「シ■ノ●ール」だ!!
懐かしい感じのデニッシュ生地のパンケーキにこれまた懐かしい味のソフトクリームが乗っているのだ。
私が食べたものはミニ・シ■ノ●ールだが、レギュラーサイズのものはパンケーキが直径50センチ、ソフトクリームは太巻きのとぐろ状でその上に乗っている。ランチ後に職場の仲間とこれをつつきながらドラゴンズの話、落合監督の話、野球の話、中日戦の話をするのが名古屋社会人の日課である。
愛知、岐阜ではこれを出す●メ●珈琲のチェーン店が大変多く、殊に名古屋市内ではその数は六百件を超える。地域によっては角ごとに●メ●があり、派出所の数を遥かにしのいでいる。
ここがサラリーマン同士の交流や情報交換の場となることもあり、主婦や独居老人の社交場ともなり、またある時は登校拒否児童の自習の場としても機能するのである。
●メ●珈琲店の店長クラスの人間には、このような多種多様な客層に対応できる人物が厳しい試験により選ばれる。
彼らはコーヒーを出すだけではなく、時には常連のビジネスマンに株式市場の情報を流したり、時には登校拒否児童に勉強を教えている。またある時には主婦たちのおしゃべりやおしゃぶりのお相手もしなくてはならない。●メ●の店長には全てが要求されるのだ。
この職に憧れる子供たちも名古屋には多く、将来就きたい職業ランキングでは野球選手やJリーガーを抑え常に一位だ。
この●メ●という名にはちゃんと由来がある。江戸時代末期に、尾張、三河地方には「米田」という建物が農村部を中心に多く在った。
これはもともと収穫後の米俵を集積、保管するための場所だったが、管理にあたった役人のうちの誰かが暇な折にそこで茶を点てたり農民の子らに読み書きを教えたのが始まりとなり、社交場や私塾としての機能も果たすようになった。そしてそれが各地に広がっていったのである。
そして私も今年こそはこの店長試験(ちなみにこの試験は『科挙』と呼ばれる)に受かりたいと思っている。
その為に毎日日経と中スポ(中日スポーツ)を読み、ワイドショーと昼ドラを欠かさずチェックし、高校数学を勉強しつつ熟女AVで傾向と対策を練る毎日だ。
(漫画は本文とは関係なく次回へ続く)
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「気功コミック 十八式」






