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半農半音楽

Coupレーベル渓

渓(ケイ):COUP(クー)レーベルをグラフィックデザイナー高橋佳介(株式会社クーグート)と’99年に立ち上げ、以来制作を担当する。自身もギタリストとしてEtt(エット)のリーダーを務める傍ら多ジャンルに渡る演奏活動と各地でのツアーを行う。 '08年には通算4枚目のソロアルバムTamatsi Maxa Yuawi (タマツィ・マラ・ユアウィ)を発表した。CM音楽などの作曲や、ギター講師も務める。
2008/09/29

相棒3・後編

そんな臼井氏と僕とのギターデュオももちろん完全即興である。

打ち合わせなどしたことがない。

それどころか二人で音楽の話をしたことすらない。

ツアー先でも現地集合現地解散。

東京では彼はいつも「じゃあ私はサウナへ」と言い残し夜の街に消えてゆく。

昔は漫画喫茶泊だったから出世したのか。



そんな二人で演奏するのだが、息が合うというか何というか、あたかもあらかじめ決め事があるように演奏できるのだ。



ある日思いつきで、背中合わせになり、「ここだ」と感じた所で演奏を始め、終わろうということになった。

それがうまくいき、しばらく続けていたのだが、我々はどんどん障壁を上げていった。



最近我々は背中合わせの上、iPodで別々の音楽を爆音で聴きながら、目隠しをしフルフェースヘルメットを被って演奏している。

お互いどころか自分の演奏も聞こえないし何も見えないのだ。



一度生で観ると分かってもらえるがそれでも演奏の始まりと終わり、途中の展開なども合うのだ。

いや、合うらしい。

自分達のライブを自分達は聴けないから分からないのだ。

そろそろ終わったな、と思って全部外して客席を見たら皆驚いているというのが常だ。



では我々は一体何に依って、何を頼りに演奏しているのか?

そもそもそれは演奏といえるのか?

音楽といえるのか?

単なる奇人変人ショ-なのか?

とても興味深い問題だ。

後で録音した物を聴くとはっきりいってよくわからん…のだが、その場では演奏(?)者の我々も観客も沸かせる何かを現出させているのだ。

それは一体………

 

(漫画は本文とは関係なく次回へ続く)

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