大江戸夢日記
鍋をしようということになった。おそらく舞台は東京。今ツアーで東京滞在中だからか。
T、M、オレにY、G、S、たしかあと数名。昨日現実に会った人達と今夜会うだろう人達だ。
何名かずつのグループに別れ食材を調達に。
どのグループが何を買うかは決めていない。
電車を降り階段に向かう途中、ホ-ムで後ろから
「〇〇(郷里の知人の名前?)はどうしてる?」
と声をかけられる。
学生服のようなデザインの紺色の服を着た二人組の男。
一人はヤセ型でメガネ。もう片方は大柄。
二人とも自分と同世代、つまり40くらいに見える。
ようく見て、小学校の同級生達だと判る。声をかけてきた方は斎藤くん、大柄な方は坂元くんだ。斎藤くんは親戚の家の近所に住んでいた。オッサンになったが面影が残っていた。
オレがギターを担いでいるのを見て、立派にミュージシャンになったなあ、などと言う。
二人の詰め襟の服は会社の制服のようで、胸にrisoと社名のロゴが刺繍してあった。オレは安心した。二人ともいい年してまだ学校になんか行っているのかと思ったからだ。
しかしその制服、背中が変だった。しょいこのような感じで、木の板が付いているのだ。そして簾がかかるようにもなっている。
二人はなんだか理工系の技術者らしいが、聞くと会社の事業の一環として食品の販売もやっているという。
横に停まっている電車の車両が貨物列車のものになっている。コンテナは乗っておらず、餅や魚の切り身、野菜などが並べられ、まるで田舎の朝市のようだ。鍋の具にと魚の切り身と餅を買い求めた。
何故か二人も加えたオレ達一行は歩いている。
中庭に巨大な生け簀が有る家に着いた。
オレは膝上くらいの深さの生け簀にじゃぶじゃぶと入り、魚を捕まえようとする。うまくいかず転ぶがその拍子に持っていたビニール袋に沢山魚が入る。
家の主人は無愛想な老人で、オレ達がその場で魚をさばく様子を見ている。
切り身にした何種類かの魚を前にして、オレ達は主人にどうやって食べたら美味しいかと聞いた。
「んなもん生で食うのが一番うめえにきまっとるべ。」
主人はよほど鮮度に自信があるのか、ぶっきらぼうに答えた。
生け簀の青モノなんてゾッとしないなと思いつつサバ、アジ、カツオなどを刺身にして醤油も付けず食べた。味はしなかった。
どこからか婆さんが現れ説明してくれた。
生け簀はもともとそのぶっきらぼうな主人がすこしの間魚を保管するために作ったものだが、ある時どこぞの誰かが大きな岩塩の塊を生け簀に入れ、お姫様ごっこをやったらしい。
以後生け簀はまるで本物の海と同じような環境になり、魚達が元気に住めるようになったとさ。
わけわからん。
ミュージシャンは夢ばかり見ているのです。

(漫画は本文とは関係なく次回へ続く)
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