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半農半音楽

Coupレーベル渓

渓(ケイ):COUP(クー)レーベルをグラフィックデザイナー高橋佳介(株式会社クーグート)と’99年に立ち上げ、以来制作を担当する。自身もギタリストとしてEtt(エット)のリーダーを務める傍ら多ジャンルに渡る演奏活動と各地でのツアーを行う。 '08年には通算4枚目のソロアルバムTamatsi Maxa Yuawi (タマツィ・マラ・ユアウィ)を発表した。CM音楽などの作曲や、ギター講師も務める。

ブログ:記事一覧

2010/02/08

半農半達磨

 ほうれん草が林檎のような味がする、と先週書いた。それからやや成長したので収穫して食べてみた。すると味がやや変わっていた。野菜としてしっかりしてきた分が味にも出ており、果物のような甘味だけが目立つ感じが薄れた。
 こういう時にふと、ああ、自分だってそうだな、とハッとする。そりゃあ野菜だって育てば味も変わるよな、なんでそんな当たり前のことを見落としていたのだろうか、と気付く。枯れてしまえば食べられない味になることは承知だが、それも味の変化の延長線上の一面である。さらに言えば食べられなくなったというだけで植物はその後も変化する。種となり複数の新しい命となる。
 そしてその変化にはほうれん草とそれ 続きを読む…
2010/02/01

半農半失業

野菜作りを本格的に始めるようになってから、物事をより長い目で、広い視野をもって眺めることができるようになった。もう四十も越えたので自然とそうもなろうが、数ヶ月間で繰り広げられる植物や虫達の一生を観察し続けていることは多分に影響しているように思う。
 始めは調子良く育っていた作物が途中でダメになってしまったり、その反対に半ば諦めていたものがよく育ったりということがよくある。それを余計な手出しを極力しないよう努めて見守っているとまた興味深い結果を得る。自分が食べたい野菜達だからかなりハラハラするのだが。
 先日、なかなか育たないほうれん草の葉を少しちぎって食べてみて、飛び上がるほど驚いた。りんご 続きを読む…
2010/01/25

原点か??

 酔っ払って入った中華料理屋で唐揚げとビールを楽しんでいたら、妙な音が耳に入ってきた。店内のテレビで、素人のアカペラグループが歌声を競い合うという番組をやっていたのだ。音楽に対する各々の無理解具合と、審査している音楽家達のリアクションに驚いた。しかし最も驚いたのは各々がレパートリーに選んだ楽曲群とそれらに施したアレンジがある一つの様相を呈していたことだ。近頃の歌謡曲はどれも似通っているが、それらが無伴奏のアカペラで再現されることでメロディーやハモニの特性がよりあらわになり、共通した音楽的特徴が見えたような気がした。
 
 そこには西洋の音楽(ポップス)にあるようなメロディーやハモニはほぼ無い。音 続きを読む…
2010/01/18

みんなの農園

 先週の続き。私なら断然写真右側の草の生えた地面に居たいと思う。もし左側のような地面で同じ作物だけがズラッと並ぶ栽培方法だけが農というなら、私は農に興味を持たなかっただろう。それでは作業は苦痛と忍耐を強いられるのみの労働という印象を受けただろう。怠け者で快楽主義的傾向があった私は見向きもしなかったであろう。
 しかし右側の草の生えた畑ではそこに立つだけで気持ちイイのだ。草でふかふかしている地面はその上を歩くだけで気持ちイイし、そこで様々な動植物に出会うのは実に楽しい。何故だか分からないがドパミンだかエンドルフィンだか脳内快楽物質が出まくっている気がするのだ。エクスタシィ〜〜!!なのだ。そしてそ 続きを読む…
2010/01/11

半農半音楽はじめ

 一月八日、今年初めて畑に行く。食べる分の野菜を収穫し、成長途中の作物に手をかけてやり、未だ途中である開墾作業を再開する。
 冬の間、作物の成長は遅い。作物だけではなく、雑草の成長もまたゆっくりだ。そして畑に生きる小動物や虫達の活動もこの時期は活発ではない。
 そうした移ろいを見てゆけるのも自然農の畑ならではである。写真を見て欲しい。私が借りて畑にした所と隣の農地(自治体が管理している)の境目である。右が自然農の畑だ。左側の農地では何も栽培はされていないが、定期的に大型機械で草刈りと耕転が行われている。放置すれば当然雑草に覆われるが、自然の営みに沿っていればその季節にあるべき姿で草々は現れ消 続きを読む…
2009/12/28

ツアー日記〜信州キノコ紀行

 冬の長野に行ってきた。酔った時に歌う自作の春歌をライブハウスでやってほしいという奇特な方々に呼ばれたのだ。わざわざ交通費を出して呼んでいただいたのでここはちゃんとやらなければ、と思ったのが裏目に出たのかいまひとつな出来だった。そもそもが出来も何もないただの酔っ払いの戯れ歌なので本来の姿をお見せするべきだったかと反省。考えてみると私の酔歌を皆さん期待されていたのだから飲まないのはかえって失礼というかアティストとして怠慢だったか。
 
 それはさておき、私には長野といえばアレ!という程に楽しみにしているものがある。それは蕎麦でもおやきでもない、キノコである。二年前に善光寺近くの農産物直売所で地元の 続きを読む…
2009/12/21

食べ物の歌

 レパートリーのほとんどが食べ物に関する歌、という上野茂都(しげと)さんという方がある。私も年に一、二度共演させていただいていて、毎度客席が沸くのを見ている。
 表現するにしても観賞するにしても、芸術や芸能には個人個人の好みの差、知識量の差などが大きく関係する。ジャンルというものが現れるのはそのせいでもある。しかし食べ物はどうか。美味しければ人は集まる。これは料理という奥深い道について言うわけではなく、例えば美味しい人参といったレベルで考えてみてほしい。これにも育てる人の努力が関係するが今は置いておくとして、美味しい食べ物にはどんな種類の人間も集まる。
 そして食べ物のことは誰でも知っている。 続きを読む…
2009/12/14

七夕

彦星にとっての織り姫ならば、サンタにとってはトナカイ???ああ悲しすぎる老人の事情!過疎の進む北欧のどこかでの動物達との交流!ああ北の王国(意味不明)!
クリスマスツリー全面に願い事が書かれた短冊が結ばれている!!しかもサンタクロースの名前一切無し!!全員(おそらく幼稚園〜小学校低学年児童)揃って、「〜が欲しい」としか書いてない!それもほとんど「お金が欲しい」と!!違うの見つけたと思ったら「しょうらいセッ〇スがしたい」と書いたゆうた四歳、お前のだ!!こんのバカチンがぁ!!!
「なんかもらえる日」ばっかり作ってどうすんだ?
目に見えるものしか有り難く思えない人は音楽人にも増えている。
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2009/12/07

相棒その後

今回はライヴ告知。このコラムで何度か触れた私とギタリスト臼井康浩氏のデュオflylineですが、
今夜今池トクゾウにて新たな試みに挑戦します。
これまでの様々なチャレンジについては本コラムやEttサイトなどにあります。
今夜はついに全く新しい演奏方法を!!!
月曜朝に原稿送ってるけど間に合うか。。
写真はこないだからの続きなど。
無農薬無肥料不耕起でできた巨大白菜。
先日ライヴ会場で私の作った野菜だけでフドメニューを賄いました。
またそういうこともやっていきたいなと。
皆様是非各ライヴ会場へ!
ネットじゃあ味は伝わらないよ。
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2009/11/30

塩分の町

その町では、何かが違っていた。
冷たい食べ物しかメニューにない、デッドベアのステッカーがベタベタ貼られた店。
壁面に直に漢字が下から上へ横書きに書かれた店。
そして私はその町出身の連れに連れられてとある店に入り、そこの名物だという味噌カツを頼んだ。
出てきたのは黒い塊であった。
味噌をかけたというより味噌に漬けたようなカツだった。
しかも味噌は赤味噌というより黒味噌といったほうがいいような、あるいは粘った醤油とでもいうような代物であった。
これは海の無いこの国の人々の塩分への渇望なのか。
とにかく私にはそれを食べることは試練だった。一枚のトンカツに使われている塩と砂糖と味噌の量はお 続きを読む…
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